発明のまとめ方と言っても、技術者に特別なものを要求してはいません。

簡単な特許調査を行い、その結果をまとめてもらうのと、普段書いている報告書に従来技術の説明を書きたすだけのことです。

 

 1.従来技術の調査(公知例調査) 
  • 自分の発明と同じ問題点(課題)を解決する方法にどのようなものがあるか、同じ発明がないかを調べます。

 2.調査結果のまとめ 

  • 調査した結果を、公開番号の○○は、自分の発明とはこう違い、このような問題があるというようにまとめます。

 3.発明の目的 

  • この発明が何に関するもので、何を解決することを目的としているのかを書きます。

 4.従来技術の説明 

  • 一般にこの技術はどのようなものに使われ、どう実施されているのかを書きます。(参考文献や、従来技術の調査で調べた公報で、従来技術の説明に関するものがあれば、公報の番号を書きます。)そして、この技術の欠点を箇条書きで書きます。

 5.発明の具体的な説明 

  • 図面等を使って従来技術との違いを中心に、発明の構造や原理をわかりやすく説明します。発明品の欠点は書く必要がありませんので、注意して下さい。

 6.従来品と発明品の比較データ 

  • 従来技術の説明の最後でまとめた欠点を、発明が具体的にどう解決しているかが、明確にわかるように、従来品と発明品の比較データを、実験方法とともに書きます。この時、実験に使った試験装置のメーカー名と型番、実験方法がJIS規格の方法であればJISの番号、サンプルの作成方法等、第三者が読んでその実験を再現できるように書きます。

    条件に幅がある場合(温度条件、ある材料の添加量等)はその上限と下限を選んだ理由を書きます。

 7.発明の効果 

  • 従来品と比べて発明品の優れているところを箇条書きにします。

    4.で説明した従来品の欠点を、6の発明が優れているという比較データで実証し、7の発明の効果が6の比較データから説明がつくようにして下さい。