社内のどのような情報を企業秘密というのか等、企業秘密に関する基本的なことを簡単に説明します。

 

 1.何が秘密となるのか 

  • 社内で日常目にしている、報告書、連絡書、図面、社内の電話番号簿、住所録、製造部門の日報など、身の回りのものすべてが、他社に対する企業秘密です。

 2.企業秘密はなぜ漏れるのか 

  • ほとんどの場合、企業秘密は本人がもらす意識が無い状態でもらしています。最も注意しなければならないのが、得意先との会話です、誰でも自分の得意な知識や技術に話がいったり、相手にうまくおだてられたりすると、つい余分な秘密事項までしゃべってしまうことがありますので、日頃からそのようなことが無いように、自覚して下さい。

 3.技術者が注意しなければならないこと 
  • 技術者が企業秘密を守るために特に注意する必要のあるのは、打ち合わせの記録を残す、施設等の見学をさせないことです。下記にその要点を簡単にまとめて見ました。
  1. 打ち合わせ会議録を作成する

打ち合せを行った時には必ず打ち合せ会議録を書いて下さい、特に社内の新規の技術に関することや、ノウハウに関する事を話した場合は、打合せ終了後に必ず相手のサインをもらい、打合せの内容と出席者の記録を残して下さい。この打ち合わせ会議録が、相手方の会社と問題が発生した時に、重要な証拠となりますので、必ず作成して下さい。

  1. 施設等を見学させない

開発部門や工場の加工設備に対する見学は絶対にさせないようにして下さい。そして、どうしても見学させる必要がある場合は、そこで見聞した事項は他に漏洩しないという誓約書へのサインを要求し、いつ誰が工場等を見学したかの記録を残すようにして下さい。一般に工場の機械や加工方法なんか秘密にならないと軽く考えている人がいますが、工場の生産ラインはノウハウの塊であり、これを他社の人間に見せることは、会社の重要な機密を社外にもらす行為だということを理解して下さい。