技術者にとって特許とは、知らなければいけない必須の知識であり、その技術者の履歴書であり、最新の技術情報を得る手段です。ここでは、技術者にとって特許とは何かということをまとめてみました。

 1.必須の基礎知識 

技術者にとって特許に関する基礎知識は必須のものです。例えば、自分の仕事の成果を特許として出願するのに、出願に関する知識は必須ですし、部下の特許出願の指導や、発明の評価、他社の特許に対する技術見解を行うとき等、特許の知識が必要な機会が多数あります。従って、技術者は特許に関する基礎知識を身につけて、このような特許に関わる仕事を確実に処理できるようにならなければなりません。

 2.技術者の履歴書 

技術者にとって自分自身の出願した特許は、その技術者の研究開発の成果と履歴を示します。そのため、技術者は特許出願を行うことで、その技術者の実力を証明する履歴書を作成していることになります。

 3.必要不可欠な技術情報 

特許というのは学会をのぞけば、最新の技術情報が入手できる唯一のものです。従って公開特許公報に書かれている情報を分析すれば、その業界の最新の技術情報、ライバル会社の技術情報等、自分自身の行っている研究開発に必要な技術情報が簡単に入手できます。また、どうしても解決できない問題の解決方法を見つけるとか、他社が原料としてどこのメーカーの何という材料を使っているか等、使い方次第ではいろいろな情報を入手できますので、特許情報は技術者にとって必要不可欠の技術情報といえます。